腎臓は黙って悪くなる
2026-05
人間ドック健診医・画像診断医 監修
日本人の8人に1人が該当する慢性腎臓病(CKD)。eGFRの「60」が分かれ目になる理由。
肝臓と腎臓は、どちらも「沈黙の臓器」と呼ばれます。痛みや違和感が出にくく、自覚症状が現れたときには、すでに病気がかなり進んでいることも少なくありません。
CKDという考え方
慢性腎臓病(CKD)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。日本人成人の 約8人に1人 が該当するとされる、決して珍しくない状態です。
CKDは、腎臓のはたらきが低下している、もしくは尿に蛋白が出ているなどの状態が 3か月以上続く ことで診断されます。
eGFRの「60」がライン
健診結果の中に「eGFR」という項目があります。腎臓のろ過能力の指標で、60未満 が続くと CKD の基準に当てはまります。
| eGFR | 状態 |
|---|---|
| 90以上 | 正常 |
| 60〜89 | 軽度低下 |
| 45〜59 | 軽度〜中等度低下 |
| 30〜44 | 中等度〜高度低下 |
| 15〜29 | 高度低下 |
| 15未満 | 末期腎不全 |
「60を切った」の段階で生活習慣を見直せば、進行を遅らせることができます。
何が腎臓を弱らせるのか
最大のリスク因子は 高血圧と糖尿病。次いで脂質異常症、喫煙、肥満。つまり、生活習慣病の延長線上に腎機能低下があります。
黙って進む病気こそ、数字を見る
腎臓は本当に最後まで何も言ってくれません。だからこそ、健診の eGFR と尿蛋白を毎年確認し、前年からの変化を追う ことが何よりの予防になります。
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